お月見といえば、十三夜や十五夜に、団子やススキなどのお供え物をして月を鑑賞するイベントとして楽しみにされている方も多いのではないでしょうか。
今回は、なぜお月見にお供え物をするのか?どんなお供え物をすればいいのか?その意味は?などについてまとめました。
目次
1. お月見のお供え物の意味は?
月は神聖なものとして古くから認知されてきましたが、縄文の時代の人たちも月を愛でていたと言われています。
お月見という習慣は元々は中国から伝わったものです。
平安時代のお月見は月をただ見上げるのではなく、水盤や盃に映った月を愛でたりするのが貴族の間で流行していました。
江戸時代になると、お月見は単なる月を愛でるイベントではなく、その意味は収穫に感謝するというものになりました。
主に団子やススキ、その時期にとれた野菜、果物などがお供え物として選ばれており、それぞれに意味があります。
では、それぞれのお供え物の意味は何なのか、見ていきたいと思います。
2. お月見のお供え物は団子とススキ、里芋
お月見といえば、そのお供え物として代表的なのが団子やススキ、里芋とされています。
どうしてこれらのものがお供え物とされているのか、気になりますよね。
江戸時代には、お月見は収穫へ感謝することが目的で行われていました。
お月見のお供え物といえば、まずは団子ですよね。
団子は形が丸いことから満月を連想させ、昔の人たちは丸くて欠けたところの無い満月を豊かな実りの象徴としていました。
そんな満月に団子を見立て、感謝と同時に今後も絶えることがないものとして願いを込めてお供えしていたのです。
一方ススキは稲と形が似ていることからお供え物とされました。
お月見の頃は稲の収穫がまだなので、稲穂とよく似たススキで代用したのですね。
そしてススキは神様が宿るものとされ、魔除の意味もあり、鋭い切り口が魔物を遠ざけると言われていました。
里芋はちょうど秋の十五夜の時期に収穫されるので、まさに収穫を祝って感謝するために里芋をお供えするのです。
地域によっては里芋そのものや、里芋を模した団子を供えるところもあります。
3. お月見のお供え物の飾り方は?
お月見の時には、お供え物は基本的に月が見えるところに飾ります。
縁側や床の間が良いとされていますが、現代の住居であれば月の見える窓辺などでも良いでしょう。
月から見たときに、左側にススキ、右側に里芋や団子が来るように並べます。
団子は15個用意し、ピラミッド型になるように積み上げるのが良いとされています。
団子をのせる器は、本来は三方というものを使い、そこに紙を敷いて団子をのせます。
三方とは、三方向に穴が空いた形の台なのですが、お月見以外でも様々な年中行事に使われます。
しかしわざわざ三方を用意するのが大変であれば、お盆やお気に入りのお皿でも構いません。
4. おわりに
お月見のお供え物や意味、飾り方についてまとめました。
お供え物の意味が分かると、準備する際にも自ずと感謝の気持ちが生まれてきますね。
また、ただ何となく飾るのではなく、きちんとポイントを押さえて飾ればさらに良いお月見になるのではないかと思います。
今年のお月見はぜひこういったことを頭に入れつつ、楽しい思い出が作れますように。