尾張名古屋といえば名古屋城、名古屋城といえば金のしゃちほこが有名ですよね。
今回は、そんな名古屋城の金のしゃちほこについて調べてみました。
目次
1. 名古屋城、金のしゃちほこの大きさや重さは?
名古屋城の天守閣の屋根にはオスとメスの金のしゃちほこが1匹ずつ載せてあります。
大きさはオス、メスほぼ同じですが、ほんの少しオスが大きいです。
金のしゃちほこは木組の上に18金の金板が貼り付けて、製作してあります。
金のしゃちほこ自体の重量は 1匹約2トンですが、そのうち18金の重量は約44kgです。
2. 名古屋城、金のしゃちほこの値段は?純金?
18金の純度は75%ですから、純金換算の重量は2匹で66kgになります。
( 44kg × 2匹 × 75% = 66kg )
2021年7月20日現在の金の取引価格が
約7000円/g ぐらい(7090円・田中貴金属工業)なので、金額は4億6000万円ぐらいだと思います。
( 66,000g × 7,000円= 462,000,000円 )
3. 名古屋城、金のしゃちほこの歴史や盗難は?
・意味や由来は
しゃちほこは想像上の動物で、頭が虎、体が龍の形をしています。
しゃちほこは、建物が火事になった時に、口から水を吐いて建物を守るといわれています。
日除けの守護神ですね。
そして、天正4年(1576年)、派手好きな織田信長が、全身金のしゃちほこを安土城に載せたのが最初といわれています。
おのれの権力と財力を世間に見せつけるにはうってつけのやり方ですねえ。
その後は、豊臣秀吉が大坂城に、徳川家康が江戸城、名古屋城などに金のしゃちほこを天守に載せました。
現在は、当時作られた秀吉の大坂城や家康の江戸城天守、名古屋城天守は焼失や破壊されて残っていません。
・創建は
名古屋城が創建されたのは江戸時代の慶長15年(1612年)ですが、その時に金のしゃちほこも製作されました。
記録によると、当時の慶長大判(165g、品位68%)を1940枚使用したということです。
純金換算だと約217kgですね
( 165g×68%×1940枚=217,668g )
現在の金額だと 約15億円くらいになります
( 217,668g × 7,000円= 1,523,676,000円 )
・改鋳
江戸時代も中頃になると、尾張藩の財政が厳しくなってきました。
この時あてにされたのが金のしゃちほこで、うろこをはがして小判に改鋳し、代わりに金の品位を落としたうろこを貼り付けました。
この後も尾張藩の財政難は続き、幕末までに金のしゃちほこは計3回改鋳されました。
・盗難にあったの?
昭和12年(1937年)1月、金しゃちほこは実測のため、名古屋城に足場が組まれていました。
犯人は、その足場を利用して夜、うろこを58枚はがして盗んでいきました。
しかし、その後犯人がうろこを金の延べ棒に改鋳して大坂の質屋に持ち込んだところを逮捕されました。
この他、明治時代に3回うろこが盗難にあっているようです。
・戦火に焼け落ちたの?
名古屋城は第二次大戦中の昭和20年(1945年)の名古屋空襲で焼失してしまいました。
その時、金のしゃちほこも溶け落ちてしまいました。
そして溶解した金の一部から純金の茶釜がつくられ、名古屋城に展示してあります。
・再建
現在ある金のしゃちほこは、昭和34年(1959年)に名古屋城が再建された時に、昭和の実測図をもとに作ったもので、うろこはオスが112枚、メスが126枚あります。
・地上展示
明治6年(1873年)に開かれたウィーン万博に出品するために、地上におろされ、海を渡って行きました。
1984年、名古屋城博で展示されました。
2005年、愛地球博にあわせて名古屋城内で展示されました。
2021年、コロナ禍で人々を励ますために名古屋市内で展示されました。
1日のみ木曽町で展示されました。
4. おわりに
いかがだったでしょうか。
金のしゃちほこは名古屋のひとの誇りです。
これからも、ずっと愛されることでしょうね。
ここまでお読みいただきありがとうございました。