元日のことをお正月と言ったりしますが、小正月(こしょうがつ)という言葉は聞いたことがありますか?
今回はそんな小正月の意味や由来、時期についてまとめてみました。
また、小正月に行われる行事や、よく食べられている食べ物についてもまとめてみましたので、最後まで読んでいただけたらと思います
目次
1. 小正月の意味や由来は?
まず最初に、小正月の意味や由来について見ていきたいと思います。
小正月の意味についてですが、そもそも小正月とは昔、大正月(おおしょうがつ)と呼ばれていた元日中心の期間に対する呼び方です。
また、小正月はいくつか別のよびかたがあり、「小年」(こどし)や望の正月(もちのしょうがつ)などとも呼ばれています。
女正月、花正月と呼ぶ地域もあるようです。
ちなみに女正月は小正月のことを指すのに対して正月(大正月)のことは男正月と呼ぶ地域もあります。
続いて小正月の由来について見ていきましょう。
昔は「太陰太陽暦」が使われていて、月の満ち欠けが暦と大きく関係していました。
やがて現在の太陽暦に移行するにあたって、月の満ち欠けは関係しなくなり、1年の始まりを1月1日としお祝いするようになりました。
しかし月の満ち欠けは農業と深いつながりがあったため、そういった考え方が残り、大正月と小正月が存在していると言われています。
歳神様を迎える大正月に対して、小正月は農業や家庭の性質が強いのが特徴で、小正月の行事により正月が終わるとも言われています。
2. 小正月の時期はいつ?
では、具体的に小正月の時期はいつなのでしょうか?
小正月は1月15日、もしくは1月14日から1月16日まで、一連の行事を行う期間のことです。
時期については、正月は元日から1月7日までを大正月とし、小正月に対して区別されてきました。
3. 小正月の行事や食べ物は?
さて、小正月にはどんな行事が行われるのでしょうか?
また、何か決まった食べ物を食べる習慣などはあるのでしょうか?
実は小正月の行事は地域によって実に多種多様。
期間としては短いのですが、その中でも実に様々な行事が存在します。
小正月に行われる行事としては「どんど焼き」が有名ですが、地域によって呼び名が違い、「左義長」と呼ぶところもあります。
1月14日の夜もしくは15日の日中などにその年に飾った門松のほかに書き初めなども燃やす風習があり、その火で焼いた餅や団子を食べるとその年1年間は健康に過ごせると言われています。
書き初めを燃やすと字が上達するという言い伝えもあるようです。
また、小正月にはどんど焼きなどの行事のほかに、特定の食べ物を食べる習慣も残っています。
その食べ物とは、一般的には小豆粥が広く浸透しており、松の内が開けて鏡開きをした後の、どんど焼きを行う日の朝などに家族全員で食べる風習があるようです。
小豆には邪気を払う効果があると言われ、その年1年の邪気を払うために1月15日に食べるのが一般的で、十五日粥とも呼ばれています。
現在も北陸や東北などの地方では七草粥の代わりに小豆粥を食べるところもあり、そういった場所の多くではその日までは小豆の色である「赤」を禁忌とするところが多いようです。
その他、小正月の行事としては、地域によって子供たちがかまくらを作り、その中で過ごすという内容のものや、「なまはげ」という鬼が各家庭をまわるといったものなどもあります。
また、その年の豊作を占うといった内容のものもあるようですよ。
本当にいろいろな種類の行事があるのですね。
4. おわりに
小正月の意味や由来、時期や食べ物についてまとめました。
元々の暦と新しい暦が関係し、感謝や祈り気持ちも大切にされていたのですね。
七草粥とともに小豆粥も作って家族みんなで食べてみて、今後は毎年の習慣にするのも良いかもしれません。
各地に様々な風習が存在する小正月。
字で書くと「小さな正月」と書きますが、実に多種多様な風習や行事がありますよね。
大切な人と過ごすお正月ですから、古来の人たちに思いを馳せつつ、より充実した楽しい時間を過ごせるといいですね。